M型めがねはただじゃ死なない!

ここのスタンスは、点数をつけないこと。
できるかぎり、その作品のいいところを書いていきたい。
人間が作るものだし、人間が読むものだし、色々のとらえ方や欠点はある。
だけど、小説っていいもんだと成人してから気づいた私としては、この国の読書率を憂うのである。
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番外編『M型めがねはやっぱり死ねない!』もよろしくお願いします。

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定年ゴジラ

重松 清 / 講談社(2001/02)
Amazonランキング:9,308位
Amazonおすすめ度:
ほっと一息つける、心温まる話
また泣かされてしまった
人生という長い道に・・・



今回は定年ゴジラ。
重松お得意の”ニュータウン”に暮らすご老人たち。
サラリーマンのとき夢と希望を持って購入したマイホーム。そしてニュータウン。
定年して、このニュータウンと一日中接するようになって感じる物足りなさ。時間に追われていた日々とのギャップ。
定年男数人の新たなニュータウン生活が始まる。

心温まる作品。サラリーマンの定年後の生活の問題点と、ニュータウンの問題点を織り交ぜて表現した重松ワールドです。
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| 重松清のこと | 00:20 | comments(6) | trackbacks(267) |
復活!
ただじゃ死にません。復活です。
冬眠しているうちに、コメント欄がそうとう生い茂っていますなぁ。
草刈せねば。
| - | 02:11 | comments(0) | trackbacks(0) |
『みんなのいえ』


見ましたよ。見ちゃいましたよ。『みんなのいえ』
ずっと見たかったんですけど、見る機会がなかった。だけど、金曜日にテレビ放映されましたよね。ばっちり見ました。

内容も面白く、三谷作品を愉しむことができました。一番ビックリなのが、あの、八木さんの演技の上手さ。
「あの〜、私八木さんのファンなんです」
「どこが?」
「いや、別に」
でおなじみのあの八木亜希子さんです。
アナウンサーなんですよねあの方。
でも演技もイケる。もっと見てみたいです。
| こんなもの見ました。 | 21:09 | comments(0) | trackbacks(1) |
『なぎさの媚薬』

重松 清 / 小学館(2004/07)
Amazonランキング:32,345位
Amazonおすすめ度:
「エイジ」や「ナイフ」とは全く違う重松清作品・・・
重松版ファンタジー官能小説
夢で逢えたら



『なぎさの媚薬』の話をする。

君を抱きたい――
現実には抱けなかった君を。
夜の渋谷にたたずむ娼婦・なぎさは、
孤独な男たちに夢を見せる。
それは、青春時代の忘れ物を取り戻す、せつなく甘い夢――。
(帯・表より)

「どうも薬を服まされるみたいだぞ、なぎさを買うと」
なにがなんだか、さっぱりわからない。
思い切り胡散臭く、眉唾もので、リアリティのかけらもない話だった。
それでも――。
少年時代に出会った女性とセックスをするという、
そのイメージだけは妙に鮮明だった。
(帯・裏より)


最初に一つささいなエピソードを。
私はこの本を電車の中で読んでいた。夜の埼京線。雪が待っていた。一番端っこの席に座り、肩肘ついて真剣に、多分真剣に読んでいた。
すると、20代前半だろうか、可愛い女の子が僕の前のつり革に捕まって立っていた。私が読んでいるのはそう『なぎさの媚薬』だ。セックス。ヴァギナ。ペニス。舐める・・・。そんな単語が隅々にちりばめられた小説だ。
その電車を負担は利用していない私は、本に没頭しながらたまに「今、どの駅だろう」とそわそわ辺りを見回す。
その時、あれ?へんだぞ?
上を見ると、その可愛い女の子と目が合った。女の子はニヤニヤ笑っていた。

そりゃそうだよな。電車の中だもん。電車の中で官能小説ってか?笑わせるぜ!
きっと彼女は私のことを変体だと思っただろう。

でも言い訳。この本を読んでいるとき私の息子(おなかの下にあるやつ)は元気なかったのですよ。
興奮しなかったといえば嘘かもしれないけど、屹立しなかった。

なぜか。ここからが本編。

「なぎさ」。それは、寂しい人、孤独な人の前に現れる娼婦である。
敦夫は左遷。研介は新妻に欲情できずにいた。そんな2人の前に「なぎさ」は現れたのである。
話は上手く進みすぎているところもあるが、「なぎさ」とセックスをすると、今まで出会った人、セックスすることが出来なかったけど想いを寄せていた人とセックスすることが出来る。

敦夫、研介が想いを寄せていた人は不幸な人生に陥っているのである。
二人ともその人を救うことができるか。

なぎさと寝ると過去に戻れるのだが、自分の人生を変えることは出来ない。だけど、その夢の中で寝た人の人生は変えられる、かもしれない。
敦夫は誰と寝るのか。そして誰を救うのか。救えることが出来るのか。
研介はどうだ。現実の彼の妻も辛い人生を歩んできた。研介も影を背負って生きている。変えられるか。救えるか。

この話で興奮はあまりしなかったと言った。それは、重松特有の「なにか」を含んでいるからである。単なる官能小説では終らない。
生き方、考え方など、重松の思想が十分に反映されている作品である。
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| 重松清のこと | 00:56 | comments(0) | trackbacks(102) |
『口笛吹いて』の解説について

重松 清 / 文藝春秋(2004/03/12)
Amazonランキング:16,051位
Amazonおすすめ度:
切なさ、苦さをやさしく包み込む余韻に涙
ほっこり
重松ワールドまんさい!



『口笛吹いて』の話は2回目になる。
今回は文庫版の解説について。

文庫には殆どの場合解説が終わりについている。
私はそれを読むときもあるし、めんどくささを憶えた場合には読まずに終える。
今回も、重松おなじみの「文庫版のためのあとがき」を読み、解説を読むかどうか迷ったとき、解説者の名前が目に飛び込んできた。

「嘉門達夫」

えっ!?あの、嘉門達夫ですか?
桑田圭祐が嘉門雄三と名乗ったときその「嘉門」をもらったっていう嘉門達夫ですか?
あの、「鼻から牛乳」とかおかしな歌を歌っている嘉門達夫ですか?
だけど、ときには泣かせる歌も作る嘉門達夫ですか?
あの、グラサンの・・・。

今回は読むことにした。
するとどうだろう。感激してしまった。
嘉門さん、ものすごく重松を愛してます。だから理解もしている。
若輩者の私なんか足元にも及びません。
重松が描きたいことに非常に共感を覚えている嘉門氏。
彼の解説を読んで、ちょっと重松観が変ったかな。もちろんいいほうに。
| 重松清のこと | 21:46 | comments(0) | trackbacks(0) |
『口笛吹いて』

重松 清 / 文藝春秋(2004/03/12)
Amazonランキング:16,051位
Amazonおすすめ度:
切なさ、苦さをやさしく包み込む余韻に涙
ほっこり
重松ワールドまんさい!



表題作『口笛吹いて』の話をする。
偶然再会した少年の頃のヒーローは、その後負けつづけの人生を歩んでいた。もう一度、口笛の吹き方を教えてくれたあの頃のように胸を張って笑って欲しい――。
課程に職場に重荷を抱え、もう若くない日々を必死に生きる人々を描く五篇を収録。さり気ない日常の中に人生の苦さをにじませる著者会心の作品集。
(文庫版裏表紙より)


ジュンペーは総務課長。いつもの種々雑多な業務の中、営業に来た自動販売機の業者の係長が小さい頃からずっと憧れてきた晋ちゃんだということに気づいた。
晋ちゃん。それは小さい頃からジュンペーにとっての憧れの存在であり、今でも心の中のヒーローだった。
中学時代の晋ちゃんは野球の天才。十年に一人の逸材としてもてはやされ、中学卒業間際には野球の強豪校からたくさんのスカウトを受けた。

久しぶりの対面。晋ちゃんは自販機業者の係長。ジュンペーはその営業先の課長。晋ちゃんは過去を忘れたいというように、頑なな態度をジュンペーいや、小野課長にとる。
ジュンペーはその姿に何を思うのか。

「卒業ホームラン」(『日曜日の夕刊』所収)のテイストを匂わせる少年野球チームのレギュラー争いあり、くたびれた中年像ありの本作。

小説とは(映画や音楽もそうだ)、心のバランスをとるためのひとつの道具となりうるものだと思う。だから、この本は中年(失礼!)の方に読んでもらうのがよいのだろうけど、一つのことに一心に情熱を傾けることと柔軟にくねくね生きることのどちらがよいとはいえないが、そういったことを考えさせてくれる作品だと思う。

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| 重松清のこと | 21:50 | comments(0) | trackbacks(8) |
『哀愁的東京』

重松 清 / 光文社(2003/08/21)
Amazonランキング:132,032位
Amazonおすすめ度:
中年男性の心を揺さぶる本
んーなんか他人事じゃなくなってきた。。。
まさに等身大な本



『哀愁的東京』の話をする。
これが――僕が出会い、見送ってきた
「東京」。


絵本作家、とはいってもその本業も新作がかけなくなって、収入で本職を決めるのならフリーライターの進藤が、様々な人と出会い、見つめ、見送る。
そんな物語がいくつも連なった作品である。

人々は「東京」という土地に夢を抱き、希望を携えやってくる。もともとの東京人(江戸っ子といわれるやつ)に比べ、今では上京組の方がはるかに多いのではないか。本人は東京生まれでも、先代や先々代が地方から「東京」という地に思いを馳せてやってきたのかもしれない。
人口が密集するマンモス都市、東京。
みなが希望を抱いてやってきた、東京。
絵本作家、フリーライターである進藤は、そんな「東京」にやってきた人の絶望を目の当りにする。
希望が絶望に変っていくその最晩年を見つめていくのである。
新作がかけない進藤は何を思うのか。
人々の希望が絶望に枯れ果ててしまう姿をどうとらえるのか。

「東京」で過ごす様々な人の影の部分を切り取った本作。かすかな哀愁を味わってみてはいかがでしょう。


ちなみに、
桑田、原夫妻(サザン)が重松清を絶賛!!
Canon FM ワンダーランド やさしい夜遊び内で。
「その日のまえに」
「きみの友だち」
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| 重松清のこと | 23:05 | comments(0) | trackbacks(1) |
『みんなのなやみ2』

重松 清 / 理論社(2005/04)
Amazonランキング:位
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『みんなのなやみ2』の話をする。
理論者のホームページに寄せられた読者の悩みの相談を受ける第二弾。
重松は答えを出せないという。

重松のこの言葉を読んで、私ははっとした。
すぐに答えを求めすぎていた。
そうそう。重松の本書での作業は、寄せられた疑問を深めることであり、相談した人が本当の意味で考える土台作りをしているだけのこと。
だけど、それが人生において非常に大きな意味を持つんだろうな。

本書で扱われているのは、寄せられた個々の事例であるが、どの人間にも通じるところはある。私もう〜ん。とか、ほ〜ぅ。とか思った。

恋の相談や家族の相談、宗教の相談まで多岐にわたる相談の数々をあなたも感じてみてはいかがだろうか。
| 重松清のこと | 02:00 | comments(0) | trackbacks(0) |
『ママのピアノ』

風味堂, 渡和久, 森俊之 / ビクターエンタテインメント(2005/11/02)
Amazonランキング:位
Amazonおすすめ度:
ワタリの原点に落涙
名曲
暖かな曲です



『ママのピアノ』の話をする。
風味堂の話はこれで2回目。お気に入りのアーティストである。

やっぱりいいな〜。とこの曲を聴くと思う。とげの無いボーカル。柔らかなピアノのメロディ。きれいな曲です。
疲れているときに聞くと癒されるんですねぇ。
私のペットのipodにも入れてるのですが、この曲になると電車の中でもボリューム上げちゃえるんですよね。他のアーティストの曲の時は逆にボリューム下げちゃうんですけど、この曲だと周りに聞こえちゃってもいいか。という気分になる。周囲に誇りたいとでも思っちゃってるんだろうか。

ただ、「もどかしさが奏でるブルース」は原曲のほうがよかったな。
ピアノが生きてて。
| こんなもの聴きました。 | 04:52 | comments(0) | trackbacks(0) |
『コンビニ・ララバイ』

池永 陽 / 集英社(2005/06/17)
Amazonランキング:29,861位
Amazonおすすめ度:
おかしいだろ。
主人公かっこよすぎ
自己陶酔型の登場人物達



『コンビニ・ララバイ』の話をする。
小さな町の小さなコンビニ、ミユキマート。オーナーの幹郎は妻子を自己で亡くし、幸せにできなかったことを悔やんでいた。店には、同じように悩みや悲しみを抱えた人が集まってくる。堅気の女性に憧れてしまったヤクザ、声を失った女優の卵、恋人に命じられて売春をする女子高生……。
彼らは、そこで泣き、迷い、やがて、それぞれの答えを見つけていく――。温かさが心にしみる連作短篇集。
(文庫版裏表紙より)


人間誰もが抱えているであろう闇。これをちょっぴり大げさに、でも普遍的に表現したのが本作である。
カンケリを教えた運動神経が無い息子が死んだ。その8ヶ月後に妻もトラックにひかれて死んだ。そんな不運な男(幹郎)が営む夜10時までのコンビニ。
そこに来る人々は、何を思い、何を感じるのか。
そこにあるものは幹郎の優しさだった。
引用した裏表紙とカブるのだが、ちょっぴり大げさな闇を抱えた人たちがそのコンビニにやってくるのだ。
コンビニの店員に恋をしてしまったヤクザ。
シナリオライター志望の男に惚れてしまった女。
声を失ったことがある劇団員。
借金で逃げ回る女。
恋をしてしまった老人。

この小説の前編に共通している話題はセックス。そして死。
セックスは、時に何気ないものであり、大きな幸せを得られるものであり、武器でもある。
女の側からのセックス観が如実に表れている。体を武器に使う女。でも、それは何かが減ってしまうこと。
心と体はやはり切っても切り離せないものなんだ。

そして死。死を背負って生きる人、死によって別れがきてしまうひと。
本書に収められた幾つかのストーリーでそれは異なってくるが、この小説の時間をちょっと先に進めれば、彼らは死を背負うことになるのだ。

あと、この小説への讃辞をひとつ。
すらすらと流れていく時間。ほんのり感じる温かさ。
それは、表現の上手さから来るものだろう。人間もしっかり見れているような気がする。
私も、もっともっと人と接し、人を知らなければならないな。
オススメです。
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| 本読んでみました。 | 04:21 | comments(4) | trackbacks(34) |
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